アルコールが妊婦・母乳に与える影響とリスクについて

アルコールが妊婦・母乳に与える影響とリスクについて

ワイン

妊娠したら禁酒をする妊婦さんも多いと思います。

 

実際、妊婦の過剰なアルコール摂取は胎児の発育に悪影響を及ぼす事が指摘されています。

 

また、母乳育児をするお母さんも、飲酒をする事で血液中のアルコール濃度が上昇します。
母乳は血液から作られるので、当然母乳のアルコール濃度も上がってしまい、それを赤ちゃんが飲む事になります。
大人であれば、肝臓が発達しているのでアルコールを分解できますが、赤ちゃんの内臓は未発達なので、なかなかアルコールを分解する事が出来ません。

 

妊婦さんや母乳育児をされているお母さんは、アルコールによってどのようなリスクがあり、どんな影響を受けるのかをしっかりと理解して下さい。

 

アルコールと妊娠の関係

妊娠

妊娠中にアルコールを常飲すると、知能障害や発育障害を伴う胎児性アルコール症候群(FAS)の子どもが生まれる可能性が高まると言われています。

 

言い換えると、母体に胎児がいる間にアルコール中毒になってしまった事を意味します。
胎児性アルコール中毒症候群の症状としては、下記の3項目全てが当てはまっているものをいいます。

  • 出生前あるいは出生後の発育異常
  • 中枢神経系の異常
  • 特異的な顔面の形成不全

 

胎児性アルコール症候群は、1 日にビールでは中瓶約2.5本(1250ml)、日本酒では約2合(400ml)、ウイスキーではダブル約2.5 杯(150ml)、ワインではグラス約4杯(500ml)以上の飲酒によって、高頻度で発生します。
異常のうち、奇形は妊娠初期に、発達遅延や中枢神経系の機能不全は、妊娠末期の飲酒と関連があると言われています。

 

特に妊娠早期に相当量のアルコールを摂取してしまうと、これらの症状が現れやすいと言われているので、注意しましょう。

 

胎児性アルコール中毒症候群の赤ちゃんは生後6時間から8時間くらいすると、アルコール禁断症状が現れると言われています。
禁断症状であらわれるものは、

  • 震え
  • 多呼吸
  • 痙攣
  • 緊張亢進

などまさに大人の禁断症状と同じなのです。

 

また、お母さんがアルコール中毒の場合

  • 自然流産のリスクが2倍
  • 先天性奇形のリスクが4倍
  • 新生児仮死のリスクが1.5倍

などの影響があります。
妊娠中の過度なアルコール摂取は避けて頂きたいものです。

 

適量であれば問題ないとの報告も

過度なアルコール摂取は胎児に悪影響を与えますが、少量であれば問題にならないとの報告もあります。
具体的には、1週間に1度、グラス1杯程度のお酒なら胎児にも悪影響はまずないと言えます。

 

アルコールにはリラックス効果もあるので、アルコールを完全にやめる事でストレスが溜まるようであれば、少量のアルコールでストレス解消をするのも良いでしょう。

 

アルコールと母乳の関係

母乳を赤ちゃんに飲ませている

母乳中のアルコール濃度と血中のアルコール濃度はほぼ等しい事が分かっています。
つまりお母さんがアルコールを飲んで酔っ払っていると、赤ちゃんも同じように酔っているのです。

 

お母さんが日常的にアルコールを摂取する事はもちろんですが、一度酔っ払いながら授乳をするだけでも、急性アルコール中毒を引き起こす可能性もあります。

 

とは言え、妊娠中に比べると授乳中のアルコールはリスクが低く、少量の楽しいアルコールなら問題とされてはいません。
育児のストレス解消にもなるかもしれませんね。

 

アルコールは飲食後30〜60 分後に血液中の濃度は最大になります。
また、お母さんの血中濃度の90〜95%が母乳に検出され、飲酒量の平均2.0±0.2%が赤ちゃんに移行すると言われています。

 

そのため、飲酒後は最低でも2時間は、間隔を空けてから授乳するのが良いでしょう。

 

具体的にアルコールが体内から抜ける時間

飲んだアルコールが体内から抜けるまでの計算式があるので、ご紹介します。

 

@ 自分の体重(Kg)×0.1 = 1時間に分解できる量(g)
A 飲んだお酒の量×(飲んだお酒のアルコール度数÷100)×0.8 = 純アルコール量(g)
B A÷@ = 飲んだお酒のアルコールが抜けるまでの時間(時間)

 

体重40sのお母さんが350mlでアルコール度数5%の缶ビールを飲んだ場合だと、抜けるのに3.5時間もかかってしまうのです。

 

赤ちゃんがアルコールを分解出来ないので、授乳する前にはしっかりと体内からアルコールを抜いた状態にして授乳をしましょう。

 

ノンアルコールも注意が必要

ノンアルコールビール

ノンアルコール=アルコール度数0%と勘違いしている人が多いですが、厳密には1%未満であればノンアルコールという事が出来ます。

 

ノンアルコールだからと安心してたくさん飲み過ぎないようにしましょう。

 

飲酒で授乳量の低下

また、長期に渡る飲酒や、過剰な飲酒によって母乳を分泌させるホルモンである「プロラクチン」が減少すると言われています。

 

母乳は赤ちゃんに吸ってもらう刺激によって乳腺を発達させ母乳を作る「プロラクチン」と言うホルモンと、母乳を噴出させるはたらきのある「オキシトシン」というホルモンが分泌されるようになります。

 

このうち、プロラクチンの分泌が飲酒によって阻害されてしまうので、赤ちゃんがおっぱいを吸っても母乳が出にくくなってしまいます。

 

お酒を飲んでしまった時の対処法

お酒を飲んでしまったら、まずは体内のアルコールを早く抜くようにしましょう。
アルコールを早く抜く方法としては、

  • とにかく水をたくさん飲む
  • 柑橘類を食べる
  • 入浴して体を温める
  • ゴマを食べる
  • しじみやあさりを食べる
  • 柿を食べる
  • 酸素を補給する

と言った方法があります。

 

とにかく水をたくさん飲む

ミネラルウォーター

一番手っ取り早い方法が、水をたくさん飲んで、水分と一緒にアルコールを尿で出してしまう方法です。
この時飲むお水は、塩素や環境ホルモンの心配がなく、赤ちゃんにも安全なウォーターサーバーやミネラルウォーターがおすすめです。

 

柑橘類を食べる

グレープフルーツ

グレープフルーツに含まれる「フルクトース」という果糖が、アルコールを水と二酸化炭素という最終の形まで分解する手助けをしてくれます。
生のグレープフルーツが無ければ、グレープフルーツジュースでも大丈夫です。

 

入浴して体を温める

入浴

体を温める事で、肝臓の働きが良くなり、アルコールを分解しやすくなります。
また、尿の出も良くなるので、早くアルコールを抜くことが出来ます。
酔っぱらっていても、入浴するとスッキリするので、おすすめの方法です。

 

ゴマを食べる

ゴマ

ゴマに含まれるセサミンは、アルコールの代謝を促進して、飲酒後の血液中からアルコール消失を促進してくれます。

 

しじみやあさりを食べる

昔から「二日酔いには、しじみの味噌汁が良い」と言われていますが、これは医学的にも正しいです。
しじみに含まれているアミノ酸のうち、アラニンとグルタミンにはアルコールを代謝する酵素の活性を高めるという働きがあります。
また、メチオニンが肝臓の働きを助けてくれますし、タウリンが胆汁の排出を促して肝臓の解毒作用を活発にしてくれます。

 

柿を食べる

柿

柿に含まれるタンニンが血中アルコールを体外に排出する働きがあります。
また、柿に含まれるカタラーゼという酵素が、アセトアルデヒド(毒)の分解を促進させる効果があると言われています。

 

酸素を補給する

酸素はアルコールを分解して、アセトアルデヒドという物質に変え、更に分解をして炭酸ガスと水に変えてくれます。
酸素スプレーなどを使用すると、効果的に酸素を取り入れる事が出来ます。

 

 

禁酒をするのが一番ですが

アルコールは、大人と違って肝臓の働きが弱い赤ちゃんにはかなりの負担になります。
禁酒が出来るのであれば、それが一番です。
特に、新生児の頃は一日の授乳回数も多く、お母さんが飲酒をするとアルコールが体内から抜ける前に授乳をする事になってしまいます。

 

ある程度月齢が進み、離乳食も食べるようになってからだと、多少の飲酒は大丈夫と考えても良いでしょう。

 

また、どうしてもお酒を飲みたくてなった場合は、その時だけアルコールが入っている母乳を搾乳して捨てて、ミルクをあげるのも一つの方法です。

 

アルコールは喫煙ほどは、赤ちゃんに害がないと言えますが、それでも有害には違いありません。
可能な限り控えるようにしましょう。

 

ウォーターサーバーを利用したミルク作りだと簡単で安全なミルク作りが出来るので、一度検討して下さい。

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